
朝 / 2026
早く起きられた朝は、自宅の隣にある公園を歩くことにしている。
そうした生活を繰り返していると、昼間には目にしないような動物や虫の亡骸、糞などが目につくことに気づいた。彼らは、翌日の朝にはいない。公園の用務員が処理しているのかもしれないし、別の動物や虫が運んでいるのかもしれない。あるいは、風や雨が流しているのだろうか。ここでは、なんらかの仕組みが静かにはたらいている。朝は、生きるものと、そうでないものが、まだ混在している時間のように感じられた。
次に気づいたのは、植物の変化だった。名前も知らない雑草が、昨日までと違っている。どこが、と聞かれるとうまく答えられない。ただ、違う。同じものであるはずなのに、同じではない。繰り返し出会っているはずなのに、そのたびに、少しずつ別のものになっているようだった。もしかすると、昨日と今日で異なるというだけではなく、数秒前と今ですら、すでに別のものなのかもしれない。変わっているのは植物なのか、朝そのものなのか、それとも、見ている私なのか。同じように見えても、私たちはそのたびに出会いなおしているのかもしれない。
写真詩集
刊行年:2026年
サイズ:A5 148×210
ページ:36p
言語:日本語、英語

